イギリス中学校?イギリス人が全員受けるGCSEとは?

イギリスの中学校、高校に留学しようと思っても気になるのは現地の教育制度だと思います。 イギリスに行って勉強についていけるのか?そもそも日本の中等教育とどう違うのか?勉強関連のことだけでも数え切れないほどの悩み心配事があると思います。

そこで今回はそんな悩みを少しでも減らすことができればと思い筆をとってます。(正確にはキーボードですが)

GCSEとA-Level

イギリスの中学校、高校では一般的にGCSEと呼ばれるものとA-Levelと呼ばれるものを勉強します。 GCSEはGeneral Certificate of Secondary Educationの略称になっており、イギリスの義務教育終了時(16歳)に受ける試験の名称で基本的に2年かけ日本で言う’中学’で履修します。

対してA-LevelはGCE Advanced Levelの略、通称になっており名前からもわかるようにGCSE後のいわゆる’高校’で2年間の履修後(18歳)に受ける日本で言うところのセンター試験のような大学入学用の試験になっています。

この記事では今自分自身がやっている’GCSE’の方に焦点を当ててお話をしていこうと思います。(A-Levelについては別途記事を予定しています)

そもそもGCSEとは?

先程も少し触れたようにGCSEとはイギリスの義務教育が終了する16歳(日本の学校であれば高1)の年に受ける統一試験のことで、約6〜7科目を2年間履修し最後の年の5〜6月にかけて試験が行われ、一部の大学ではその結果が重要視されることもあります。しかし、GCSEの結果が大きく影響する大学というのはそこまで多くなく大学受験には直接的には影響しないと言っても過言でもないと思います。では、なぜこのGCSEが重要なのかというとA-LevelではGCSEで履修し一定の成績を収めた科目でないと履修できないんです。なのでGCSEは大学入試のための試験というよりは自分が将来何をやりたいのか?自分が得意な、好きな科目は何なのか?というのを見極める試験だと思います。

GCSEは日本のセンター試験とは違いそれぞれの科目で9〜1のグレードと言われるもので評定が出され、一番上のグレード9は最低90%以上のスコアが必要になり昨年グレード9を取ったのはイギリスで4%のみだったと言われています。

GCSEで勉強できる科目

GCSEでは基本的に6〜7科目を履修します。科目自体で言えば日本の中学校と大差はありませんが一番の違いは必修科目の数だと思います。日本の中学校では勉強する科目のほとんどが必修で選択制ではないと思います。(音楽と美術などが選択制の学校もあるかとは思いますが) 対してイギリスのGCSEでは必修科目は英語、数学、理科のみとなっています。(理科は1科目としての理科か個別の物理、化学、生物から選ぶことができます)

これらの3科目に加えて3〜4科目追加で自分で選ぶことができます。選択肢としては

  • 物理
  • 化学
  • 生物
  • 地理
  • 歴史
  • アート
  • 音楽
  • 経営
  • 経済
  • 演劇
  • ICT
  • 心理学
  • スペイン語
  • フランス語
  • ドイツ語

などになります。(選択できる科目は学校によって異なるので今挙げたのは一般的な科目になります)

イギリス人の生徒ではスペイン語かフランス語の外国語、地理か歴史のどちらか、そして科学科目を上記にプラスでもう1つ取り、残りの科目はそれぞれのチョイスでという人が多いですね。

ぼくの学校では経営が一番人気でそれについで物理、生物みたいな感じになっています。

実際の試験

GCSEの本番の試験は5月から6月にかけて行われ、持ち込むものは透明なケースに入れて持ち込まないといけないほど厳しいものになっていてこの試験がどこまで重要なのかを物語っていると思います。 それぞれの科目で基本的に2つずつ試験があり多くの生徒が10を超える試験を2ヶ月に渡って試験をこなしていきます。 試験時間は60分〜120分と教科によって違いますが多くの試験が1時間を超える長丁場になっています。

実際のレベル

ここまでGCSEの一般的な情報を共有してきましたがここで気になってくるのは実際のレベルだと思います。日本の中等教育と比べて実際どうなのか?といったところについてお話していきます。 まずはじめにお伝えしたいのは実際のレベルは日本と大きく変わらないということです。

では何が日本の教育と違うかというと、暗記ベースの教育ではなくより思考力や習ったことをベースにして全く知らないことについてアプローチするなど深い理解思考が求められます。ただこういった応用問題は先程お話したグレードでいう8以上を取りたい生徒向けで、それ以外の問題はシラバスに沿って難易度の別れた問題で実際の生徒のレベルが結果にしっかり反映されるような仕組みになっています。 また科学科目では実験をプランするなど知識ベースだけでなく実用的な問題が多く、実際に授業でもほぼすべての授業で実験が行われるなど科学科目ではとても重要なパートになっています。

まとめ

ここまでGCSEの一般的な情報からぼくが実際に経験をして感じたことなどを共有してきました。 今回お伝えできた情報でイギリスへの留学を考えている方の不安を少しでも減らす事ができたら幸いです。 もしGCSEについての質問がありましたらぜひコメント欄からお気軽にどうぞ!